卵を食べて潤い肌?美肌へ導く栄養の塊とは?
はじめに
スーパーやコンビニで気軽に購入することができて、どこの家の冷蔵庫にも必ずと言っていいほどストックされている身近な食材です。
しかも、焼いたり、炒めたり、生でも使えたりと、さまざまな料理に活用できる、非常に優秀な食材となっています。
なぜその卵に、肌のうるおいをサポートする効果があるのでしょうか?
今回は卵の秘密について、ご紹介いたします。
卵の栄養素とは
卵は体内で合成できない必須アミノ酸の全9種類をバランス良く含む「完全食品」と呼ばれるほど多くの栄養が含まれています。これら9種類のアミノ酸を体内で合成して「タンパク質」を作ります。
特に現代女性は美容を意識するあまり野菜を中心とした食事で、タンパク質を十分に摂取できていない人が多いと言われています。
タンパク質が足りていないと、むくみや筋力減少、免疫力低下など引き起こしてしまう原因になったり、髪や皮膚、そして爪などももろくなってしまいます。
タンパク質は敵ではなく、体の土台作りには欠かせない栄養素で、美肌やしなやかな体作りをサポートしたり、甘いものが食べたい気持ちを抑えてくれる、キレイを目指すなら欠かしてはいけない栄養素なのです。
卵黄と卵白の違いとは
同じ卵の中身なのに、「卵黄」と「卵白」では栄養価も変わってきます。
水分量でみてみると卵黄は48.2%に対して卵白は88.4%が水分、さらに脂質では卵黄が33.5%に対して卵白はゼロに近いのです。
つまり、カロリーとしては卵白のほうが卵黄よりも低いのです。
しかし、卵黄には鉄のほかに脂溶性のビタミンであるビタミンA、D、E、Kが多く含まれます。
ビタミンAは粘膜の潤いを守る働きが、ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、ビタミンEは血管の健康を保ち、ビタミンKは丈夫な骨づくりに欠かせない働きがあり、どれも健康美には欠かせない栄養素となっています。
また卵の黄身の黄色は、600種以上知られている天然色素のうちの一つ、ルテインという色素成分です。
抗酸化作用を持ち、主に眼の老化を防ぐ役割もあります。
日々体内で発生する活性酸素はお肌を老化させてしまします。
ルティンにはそれを防ぐ役割も持ち合わせているのです。
調理方法によって変わる卵の栄養素
驚くことに、卵は調理方法によって吸収できる栄養素もかわってしまうのです。
・生卵
卵には、身体の代謝を促したり、疲労を回復するビタミンB群が豊富に含まれています。
ビタミンB群は熱に弱いため、加熱せずに生卵で食べたほうが効率よく摂取できるといえるでしょう。
しかし生の卵白には、皮膚や髪のダメージを回復させる「ビオチン」の吸収を阻害する「アビジン」が含まれています。
ビオチンが不足すると肌が荒れたり、白髪が増えたりする恐れがあるのです。
卵白を加熱すると、ビオチンを阻害する作用がなくなりますので、調理して食べることをおすすめします。
・半熟卵
卵白に火が通った半熟卵なら、アビジンの影響がなくなり、ビオチンを通常通りに吸収することができます。
また、半熟にすると体内への吸収率が96%になり、消化もよく栄養を十分に吸収できるため、風邪や体調不良時の栄養補給にも最適です。
日常的に摂取するのであれは、栄養素を多く含み、害になる要素の最も少ない半熟卵が最も向いていると言えます。
ビタミンB群の損失も、最低限に抑えることができま。
・完熟卵
完熟卵も卵白に完全に火が通っていますから、ビオチンの吸収を阻害しません。
また、卵黄にも火が通っているため、腹持ちが良くなり、雑菌の繁殖を抑えることもできます。
しかし、完熟卵はタンパク質が硬くなっているため、消化が悪いというデメリットがあります。
胃腸が弱っている時は、完熟卵を食べすぎないように注意しましょう。
気になるコレステロール
卵のコレステロールを気にされていらっしゃる方も多いかと思いますが、食べ方や食べ合わせに気をつければ大丈夫です。
コレステロールはすべて悪者だと思われがちですが、実はこのコレステロール、細胞膜やホルモンの材料になったりと私たちの体にとって必要な役割をしています。
実は食物から摂ったコレステロールがそのまま血中のコレステロールとなるわけではありません。
コレステロールは、体内で合成できる脂質です。
主に肝臓で、必要に応じて作る量を増やしたり減らしたりしています。
不要なコレステロールは排泄もされます。
コレステロールが含まれているからといって、栄養価の高い卵を控えるなんてもったいない!
食物から作られるコレステロールは一部ですので、ぜひ食卓に取り入れてみましょう。
肌の保湿効果
卵にはアミノ酸が豊富に含まれています。
人間の体の約20%を占めると言われるほどタンパク質は重要な存在ですが、そのタンパク質を作っているのが20種類のアミノ酸です。
その20種類の中には、人間の体内で合成できるアミノ酸と、合成できないアミノ酸があります。
合成できない9種類のアミノ酸は「必須アミノ酸」と呼ばれており、この必須アミノ酸を非常にバランスよく含んでいる食べ物が、卵なのです。
コラーゲンとアミノ酸は、一見すると全く別の成分ですが、実はコラーゲンはアミノ酸が集合してできた成分なのです。
コラーゲンはセラミドやヒアルロン酸と共に、肌のうるおいに欠かせない3大成分と呼ばれているほどです。
つまり、アミノ酸が豊富な卵を積極的に摂取すれば、コラーゲン量がアップして肌の保湿機能も向上するという関係にあります。
効率良く卵の力を引き出す時間とは
肌のダメージ回復や髪の生長は、成長ホルモンが分泌される22時から2時に活発になります。
つまり、夕飯に卵を食べて、22時前に眠ることが、卵の効果を最大限引き出すポイントです。
そこで摂取した「タンパク質」が美肌・美髪をつくってくれるのです。
また、卵と一緒に、良質な「タンパク質」と脂肪を摂取できる魚類と、ビタミンや食物繊維摂取できる野菜を食べることで、さらに嬉しい効果をもたらしてくれるでしょう。
卵は栄養価がとても高いですがビタミンCは含まれていませんので、野菜やフルーツなどと一緒に食べるとバランスがさらに良くなります。
卵はサイズが変わっても黄身の量は同じなので、Sサイズなど黄身の割合が多いものはすき焼きや玉子焼き、白身が多いLサイズはスフレなどふんわりさせたいときに良いでしょう。
さいごに
おいしくて手軽に調理ができる卵ですが、食べ過ぎは体に良くないので1日約3個ほどを目安に、そして他の食材と合わせながらバランス良く食べるようにして下さい。
美容、健康それぞれをキープするためにも、ぜひ積極的に卵を食べてくださいね。
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